帰国しました。
15日の夜遅くに無事に帰国しました。
いつも思うことですが、やっぱり日本っていいなぁと思います。
醤油に味噌にダシに、、、みんな恋しかった!
今回の買い付けでは産地が抱える様々な問題を聞きました。
異常気象によるコーヒーの成長サイクルの変化。
経済状況からの出稼ぎによる労働者の海外流出。
安定しない市場価格。
特に今回は労働者についての話をよく聞きました。
収穫の時期には毎年たくさんの労働力が必要となりますが、
中米の最貧国であるニカラグアでは、経済上の安定を求め、
たくさんの人が海外へ出稼ぎへ行ってしまいました。
その結果、ピッカー(収穫人)が足りず、ベストなタイミングでの収穫が困難となりました。
それに加え、経験の浅いピッカーが雇われたことによる収穫した実の熟度にバラつきや、
収穫した実を地面に落とすなどの別の問題も起きています。
これは前回のブログでも書いた通り、収量が低下し、また自然発芽によって農園のバランスを崩してしまいます。
農園主は普段よりも多く賃金を支払うことで、労働力の流出を食い止める他ありません。
幸い、僕らが毎年訪問し買い付けを行っている農園では、ピッカーの確保にてこずったものの、
徹底した品質管理のもとで味の面での問題は起きていません。
むしろ今年のニカラグアは稀にみる当たり年のようで、昨年より更にカップクオリティが上がっています。
これから先、さらにコーヒーをとりまく環境は厳しくなると言われています。
環境問題も然り、世界の経済状況や生産量と消費量のバランスの崩壊など、
美味しいコーヒーというのはますます貴重なものとなっていきます。
そのために自分たちができることはなにか。
毎年産地を訪問し、信頼できる生産者たちと確実なパートナーシップを組む。
カッピング(テイスティング)の技術を磨き、間違いなく美味しいコーヒーを見つけ出す。
産地の現状を常に消費者へ伝え、一杯のコーヒーに存在する背景を知ってもらう。
人の言葉を借りるとすれば「畑とつながる」とはこういうことなんじゃないかと思ってます。
美味しいコーヒーは偶然にできるものではありません。
恵まれた自然環境とそれを活かす生産者たちの努力、素材を無駄にしないロースターの技術、
そして何より、それを知って飲む消費者によって作られるものです。
これからもずっと産地のことを発信しながら、素晴らしいコーヒーを伝えていけたらと思います。
カリオモンズのコーヒーを通して、産地のことに少しでも興味を持ってもらえたら本当に本当に幸いです。