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【菓子hibi】 4月の販売は19日から22日 発送は4月27日ごろを予定しています

セルジオさんの研究熱心さに脱帽!


ニカラグアに着いて初日の今日はエル・ポルベニール農園のセルジオさんと行動。
奥さんのケニアさん、息子のセルジオJr.君も元気そうでなにより。

今日はエル・ポルベニール農園ではなく彼の所有するもうひとつの農園、カサブランカ農園へ。

ここには収穫したコーヒーの実(チェリー)から種を取り出す機械があり、今回はそこでの作業の見学も兼ねての訪問でした。


通常の一般的な流れは、収穫したコーヒーの実をパルパーと呼ばれる果肉除去機にかけて強制的に中に入っている殻付きの種子(パーチメント)を取り出します。

次に殻(パーチメント)の周りに付いている粘膜質(ムシラージ)をバクテリアの力を利用して約12時間発酵させ除去し、その後水路で洗ってから乾燥行程に入ります。

これが従来のフリィウオッシュト(Fully Washed)と呼ばれる処理方法でした。

(ここからは僕の備忘録も兼ねて、、、)
しかし彼は研究の中で、パーチメントになった状態での発酵はバクテリアを利用するため、その他の雑菌の繁殖や傷などの外的なマイナス要因までを生み出していると仮定づけました。

そこで彼は、収穫したコーヒーの実(チェリー)をそのまま日よけカバーをした弱い日差しに当てて一旦乾燥させ、実の内部で、コーヒー本来の酵素を使って内部発酵を促すようにしました。

この時間は48時間?72時間の間で、それ以上だと発酵そのものの印象の良くない風味がコーヒーに付着してしまうとのことです。

その後から上に書いた機械にかけて果肉を剥がしますが、この時点で実の内部が発酵し粘膜質(ムシラージ)がある程度除去されているため、12時間の発酵過程は使わず、すぐに乾燥行程へと進みます。

乾燥では水分量を計る機械を使用し、今年から11%まで落として殻から中の生豆を取り出す次の作業に入ります。
昨年までは12%だったそうですが、12%だと輸送中にカビが発生したりして品質を落とす危険があるそうです。
たった1%の違いでこんなにも大きな違いが出て来るんですね。

ちなみに機械にかけたチェリーが全部商品になるわけではなく、水を使った比重選別が計3回、グリーンセパレーターと呼ばれる機械を使用した選別が1回、合計で4回の細かい選別を行い、全ての選別を完璧にクリアしたものだけがスペシャルティロットとして販売されるもので、僕らはいつもこの部分だけを購入させてもらっています。

もちろんこの行程は従来の行程よりも多い手間がかかります。当然人件費もかかりますがそれでも全ては美味しい!のためにさまざまな実験を試みているのです。

従来のバクテリアを使った発酵か、酵素を使った発酵か、その違いがどのように現れるかは明日のカッピングでわかるでしょう。
もちろんエル・ポルベニール農園の様子もしっかりと見てきます。


彼の情熱や研究熱心さには本当に頭が下がりますし、そのコーヒー豆を購入しお客さまへ販売する立場としてもっともっと深く伝えていかないといけないなと痛感します。

産地に来るといつも自分自身を振り返るいい機会になります。

明日のカッピング、それから他の農家さんたちの様子も産地から随時報告しますね!

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