ラ・ベンディシオンへ!
セロ・デル・シエロ農園へ行った翌日はルイスさんと一緒にラ・ベンディシオン農園へ!
農園へ行く途中で軍の駐屯地に立ち寄り、護衛を3人つけての訪問となりました。
昨年まで昔ながらの処理場があった場所はしっかりと整備されウン・レガロ・デ・ディオスにあるような近代的な機械が!
近代的な機械を導入するのはとてもお金のかかることですが、収穫後の処理のやり方ひとつでコーヒーの味は良くも悪くもなりますのでクオリティにこだわるルイスさんであればここまでの設備投資も納得です。
みんなで農園をまわながらサビ病の被害状況や肥料を与えるタイミング、コーヒーの木の健康状態の見方などを教えてもらい、新しく植えたエリアでルイスさんを質問攻めに!
今年は初めて訪問するメンバーもいたので次から次に質問が飛び交い、僕自身も知らなかったことや改めて確認できたことがたくさんありました。
ルイスさんは大きな農園をいくつも経営していますので、それを一人で取りまとめて管理するのは困難です。
そこで各エリアごとに責任もって管理をしてもらえる人員を配置し、そのエリアマネージャーがさらにスタッフを取りまとめながら細かい部分にまで管理を行き渡らせることができるように運営していました。
なぜ、エリアマネージャーや労働者たちがしっかりと働き、抜かりのない仕事を確実にこなすのでしょう?
答えはルイスさんの農園で働くことの待遇の良さにありました。
付近の農園に比べ高い賃金を支払い、食事は3食とも無料でいただくことができます。
これだけの人数に対してここまでの待遇を保証できるのは生産国でも本当に限られた一部の人たちです。
しかし、しっかりと管理された農園のコーヒーは当然品質も良く、コーヒーの市場価格に左右されない僕らみたいなバイヤーがこぞって美味しいものを求めてやってくるのでこの体制が可能になるのです。
高い賃金で労働者に意欲的に働いてもらい、良いコーヒーを作ることで消費国側の本当に品質を求めるお客さまたちの要望に応える。
労働者、消費者双方にとってメリットのある農園経営をルイスさんも実行していました。
そこで収穫されたコーヒーは実をそのまま食べてもジュワ?っと果汁が広がり甘さも強く、嫌な後味も全く感じないまさしくフルーツ!
精度の高い機械を使って取り出したコーヒー豆が美味しくないはずがないでしょう!
今年のロットのカッピングは後日行いますがとても楽しみです。
農園を離れてからはルイスさんの事務所に戻り、4つのサンプルのカッピングを行いました。
カッピングを終えてみんなで感想や意見の交換を行ったあとに発表されたサンプルの内容は、なんと全て同じ農園、同じ区画、同じ品種の同じ豆!
ただひとつ、焙煎方法のみが違うだけのサンプルでしたが、ここまでの違いが得られることに改めてロースターという仕事の重要性を確認し、焙煎に対する新しいインスピレーションも生まれ、帰国が一段と楽しみになる良いカッピングでした。
細かい部分にも決して手を抜かず、美味しいコーヒーを安定して生産していくルイスさんに僕らも良い焙煎で応えなければいけませんね!
「special place for specialty coffee」
まさしくその通りの場所かもしれません。