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みんながオイシイコーヒーってなに?


たまには真面目に書いてみたいと思います。

最近は様々なメディアで頻繁にコーヒー特集が組まれるほど、お洒落なカフェやコーヒーショップが多くなりました。
実際に辺りを見回してみてもどんどん新しいカフェが誕生していて、消費者にとっては一段と選択の幅も広がりました。
まるで海外のような洗練された内装やデザイン性の高い什器、見た目にも楽しい思考をこらしたメニューなどお店の内容も様々です。

ただひとつ疑問に思うところがお洒落なコーヒーと美味しいコーヒーが共通するか?という点。

確かにコーヒーという飲み物はその人のライフスタイルに深く入り込むツールの一つであって、別なものに例えれば洋服だったり髪型だったり、その人の人生そのものの構築に関わる存在です。
なのでお洒落な服を着るように、見た目にも美しい髪型に整えるように、コーヒーにもデザイン性が必要なことはコーヒー屋の僕自身とてもよくわかります。

ただし、それらが美味しさと結びつくかは別問題でして、、、

巷のコーヒー屋に行っても焙煎にこだわってます!とか、こんな淹れ方やってます!とか、手元のコーヒーをどう「魅せる」かという部分ばかりが目立ってしまっているような気がします。
高品質のコーヒー豆!と謳ったところで実際どう高品質なのかを全く知らないお店もあったり。
もちろん上に書いたようにその人のライフスタイルを形作るツールのひとつである以上「どう楽しむか」はその人の自由だし、それで幸せだと感じられるのであればそれはそれで正しいのだと思います。

でもどうでしょう。飲む人が幸せになることで農家は幸せになるでしょうか?

日本ではコーヒー豆の調達はほぼ全てを国外のコーヒー農家に頼っています。
言い換えれば国外のコーヒー農家に頼らなければコーヒーを飲むことすらできないのが私たちです。
それをふまえた上で、どうして消費国の私たちだけが美味しい思いができる図式が成り立っているのでしょう。
コーヒー豆の価格はニューヨークの先物市場で決まりますがこれは農家の生活を保障した金額ではありません。
コーヒーを作れば作るほど、売れば売るほど生活が貧しくなる人たちがたくさんいるのが現状で、私たちが一杯100円の手軽なコーヒーやお洒落なだけのコーヒーを楽しむ裏側で、家に電気も引けない作り手がたくさんいるのです。

なんかこれっておかしくないですか?


僕はコーヒー屋として、飲んだ人と作った人の双方に幸せが訪れるコーヒーだけを扱っていきたいと思っています。
そのために僕が最も大切にしていることが「農家さんとの関係性」です。
毎年自分自身で産地に通うのも、農家さんと一緒に農園を歩き回るのも、人と人とでつながることで初めて実現できる本当の高品質のためです。
農家さんには「この人たちのために美味しいコーヒーを作りたい」と思われたいですし、そうやって作られたコーヒーを僕はお客さまに最高の状態でお渡ししたいと考えています。
これだけは断言しておきますが、カリオモンズでは作り手も含めて人を不幸にするコーヒーは絶対に扱いませんしそれなりの品質で満足する気もさらさらありません。
そこそこのものをお洒落に仕立て上げて美味しくみせるのは僕の性分に合いませんので。

「自分だけが美味けりゃいい」「安くてそこそこ飲めればいい」
こう思ってる人はきっと本当に美味しいコーヒーに出会ったことがないんだと思います。
是非一度本当のコーヒーに触れてみてください。
目ん玉飛び出るくらい美味しいコーヒーが世の中には散らばっていますから。
そしてそれは大きな自然とそれに寄り添う人の手から生み出されたことを感じてください。

世の中こんなコーヒーでいっぱいになればもっと毎日が楽しくなるはずです。
もっとライフスタイルに多様性と豊かさが得られるはずです。

作る人も飲む人も幸せになれるコーヒーがあるんです。
「みんながオイシイコーヒー」を楽しみましょうよ!

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