カッピングは宝探し
エルサルバドル最終日は朝からフェルナンドさんが新しく稼働させようとしている新しいウェットミル(※)を見学させてもらいました。
(※)ウェットミル・・・収穫したコーヒーの実から殻付きのコーヒー豆を取り出す処理を行う場所。
元々は別の会社の持ち物でもあったこの場所は、その会社の倒産後、10年間にわたり手つかずの状態でしたが、フェルナンドさんたちの家族がそれを買い上げ、稼働できるように整備を行っている段階でした。
驚くべきは何と言ってもその広さ!
写真にどう収めればよいのか迷うほどの広大な敷地に、見たこともない規模の大きな処理設備が並んでいて、まるで映画のセットの中に迷い込んだような感覚になりました。
元々、この付近の農園のコーヒー豆を一同に処理をし出荷していた農協であったことからもその設備の規模にも納得がいきます。
それを家族で利用しようとしているフェルナンドさん達のビジョンに圧倒されながらも、長い目で見た今後のコーヒービジネスに向けた投資だということで、先を見据えた大きなプロジェクトでもあることに感銘を受けました。
来年の訪問では実際に稼働しているところが見学できるかと思いますので、すでに来年の訪問が楽しみになっています。
午後からは、いつもお世話になっているクツカチャパ農協に戻り、買い付け予定のコーヒー豆とその他のコーヒー豆のカッピングを行いました。
カッピングは通常、ブラインドカッピング(※)と呼ばれる方法で行われるのですが、農園名を伏せた状態でも最終的に高得点がついたものはフェルナンドさんらカリオモンズコーヒーで取引のある農家さんたちという結果が出て、毎年安定して素晴らしい品質のコーヒー豆を生産している高い技術力とモチベーションに毎回嬉しくなります。
これで自身を持って日本にいるお客様に今年のコーヒー豆を提供できます。
毎年言っていますが、本当に素晴らしい仕上がりですので楽しみにしててくださいね!?
(※)ブラインドカッピング・・・先入観などをなくすために農園名などを隠し、通し番号が打たれた状態のみで行うカッピング 。
いつも思うことなのですが、カッピングは宝探しに似ています。
たくさんのコーヒー豆の中から、素晴らしいコーヒー豆を発見し探し出す。まるで宝箱を探しているようです。
時には見つけたコーヒー豆に既に買い手がついていることもありますが(見つけた宝箱が空っぽのときも時にあるでしょう)、実際に農家さんから譲ってもらえたときは本当に嬉しく、早くお客様に紹介したいという気持ちでいっぱいになります。
今年もそんなコーヒー豆を多く発見できた中米出張になりました。
エルサルバドルプログラムはこれにて終了、あとは帰国を残すのみです。
同行したスタッフの近藤祐加も、またすぐにでも産地に行きたい!と言い出すほどの素晴らしい経験ができたようです。
4月1日からお店は通常営業を再開しますので、是非彼女の話も聞いてみてくださいね。