イトログ_014
『今年もここへ』
僕は今、ニカラグアにいる。
毎年恒例となったコーヒー豆の買い付けのためで、長崎を離れてから25時間ほど。ようやく空港前のホテルにチェックインした。
飛行機の中では見事な夕陽を楽しませてくれた空も、先ほどから雨となり、それに応じるようにけたたましく鳴っていたホテルのバーの音楽もぴたりと止んだ。
今はただ、屋根を叩く雨の音と、チッチッと鳴くトカゲの鳴き声だけが静かな部屋に響いている。
本来ニカラグアではこの時期は乾季なので雨が降ることは稀なのだが、コーヒー農家さんからの前情報で今年は雨が多いと聞いていた。
もちろん、コーヒー栽培にも影響が出ているが、品質が落ちているということはないそうだ。
例年であればグループで訪問していた産地買い付けも、今年は僕ひとりできている。
今回の旅は僕自身の経験や考え方にも大きく影響するだろうし、わざわざひとりを案内してくれる農家さんたちにも感謝の気持ちでいっぱいだ。
そんな意味では、どこか初めてこの場所に来たような興奮と不安が入り混じった気持ちでこのブログを書いている。
明日からは農園訪問やカッピングが始まる。
雨が降らないことを願いつつ、今回の中米出張が始まった。