【声】006_ニカラグアにて
手作業での収穫が中心の中南米では、収穫期にはピッカーと呼ばれる季節労働者が多く雇われ、山いっぱいに実るコーヒーチェリーを一斉に収穫します。
しかし、収穫の時期のみ雇用される彼らにも生活があり、安定を求めて常時雇用してもらえる仕事に就いたり、賃金が高い海外に出稼ぎに出てしまったりと、ピッカーの確保が年々難しくなっています。
コーヒーチェリーの収穫は完熟した実と未成熟の実を選別しながら摘み取る必要があるため、ある程度の熟練度が必要です。
毎年集まってくれていたピッカーが集まらなくなることは、単に働き手の減少のみならず、収穫されたコーヒーの品質の低下にもつながっています。
ニカラグアでは、ピッカーに高い賃金を提示したり、食事などを提供し待遇を良くしたり、経験の浅いピッカーを教育したり、農園主たちはさまざまな取り組みを実施していますが、今のところピッカーの減少が止まっている報告はありません。
美味しく実るコーヒーチェリーを前に、生産国で解決すべき問題は増える一方です。