【産地レポート2023】ニカラグア6日目
ニカラグア最終日。
ルイスさんの息子ガディエルさんとラ・ベンディシオン農園に行きました。
滞在しているオコタルの街から車で2時間以上離れた場所にあるため、行って帰るだけで一日が終わったような感覚になります。
いつもパカマラ種を購入させてもらっていますが、この日案内されたのはゲイシャ種を植えている区画。
先日のカッピングの際、何種類かのゲイシャ種をカッピングしていたのでその説明がしたいとのガディエルさんのリクエストでした。
スペシャルティコーヒーのシーンに彗星の如くゲイシャ種が登場してもう随分経ちますが、今ではたくさんの生産者が栽培しています。
しかし、種の出どころについては把握していない生産者が多く、中には違う品種をゲイシャと信じて栽培するケースも見られます。
ラ・ベンディシオンでは一定の樹齢まで育った木の葉をworld coffee researchのラボに送り、遺伝解析を行ったうえで木の血統を調べています。
純粋なゲイシャと、交雑したものでは味わいが異なるため、それらを混ぜることなく収穫して個別のロットを作っているそうです。
その後は他の区画に移動してプルーニング(木の剪定)を体験させてもらいました。
樹齢や幹の数、枝の量や高さなどを見て、切る部分を決めて剪定していきます。
私たちは電動ノコを使い指示されるがまま作業しましたが、ほとんどの労働者たちは鉈一本で作業しています。
何万本もある木を一本ずつ確認しながら作業し、数ヶ月経ったのち再度確認をおこなうとのこと。
さすがルイスさんと言わざるを得ない、とても細かい管理体制が敷かれたラ・ベンディシオン農園でした。
ルイスさんの奥さまが作ってくれたサンドイッチを農園で食べ、近くにあるウェットミルを見学して街へ戻りました。
「時間はかかるけど、ひとつずつ丁寧に確かめながら、一歩ずつ進む」というガディエルさんの言葉が印象的な一日でした。
今年のロ・プロメティードもラ・ベンディシオンも相変わらず素晴らしい仕上がりです。楽しみにしていてください。